動画配信おすすめはこちら!

愛がなんだ「追いケチャップ」はアドリブだった!撮影秘話やネタバレあり感想【映画】

愛がなんだ「追いケチャップ」はアドリブだった!撮影秘話やネタバレあり感想【映画】

『愛がなんだ』感想・見どころなどをご紹介!少しネタバレも含みますのでまだ見ていない方はご注意下さい!

主演の岸井ゆきのさんは今作『愛がなんだ』で第43回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞されました!

ネタバレなしの記事はこちら。さらに無料で視聴する方法もご紹介しています!!視聴したい方もこちらへ!

↓↓   ↓↓   ↓↓

『愛がなんだ』とは

2019年4月19日にテアトル新宿他全国にて公開された映画。主演は岸井ゆきの、第31回東京国際映画祭コンペティション部門出品作品。

当初は全国72館で公開されたが、10代後半〜30代の女性やカップルを中心にSNSや口コミで評判となり、ロングランヒットを記録。キャッチコピーは『全部が好き。でもなんでだろう、私は彼の恋人じゃない。』 

主題歌:Homecomings『Cakes』

MVは同映画の監督である今泉力哉が手掛けました。

あらすじ

28歳のOL山田テルコは、マモルに一目ぼれした日から、生活はマモル中心となってしまった。休日でも、仕事中でも、真夜中でも、どんな時でもマモルが最優先。仕事や友達を失いかけても、とにかくマモル第一の毎日を送っていた。しかし、そんなテルコの熱い思いとは裏腹に、マモルはテルコにまったく恋愛感情がなく、単なる都合のいい存在でしかなかった。

テルコがマモルの家にお泊まりしたことをきっかけに、二人は急接近したように見えたが、マモルからの連絡が突然途絶えてしまう。

マモルの未来に自分はいなかったのか落ち込むテルコであったが、忘れたかけたころにまたマモルから連絡が来て、駆けつけてみると、つかこしすみれという35才の女を紹介される。

お酒大好き、ヘビースモーカー、自由きままに生きるすみれにマモルが行為を抱いていることは一目瞭然だった。これをきっかけに奇妙な三角関係になってしまうが…。

登場人物

山田テルコ(岸井ゆきの)

平凡なOL、一方通行の片想いに走る。

田中マモル(成田凌)

テルコの前に現れ、テルコのことが好きじゃないのに、微妙な距離感を保ち続ける。

葉子(深川麻衣)

テルコの親友。年下の恋人と不思議な関係を築いている。

ナカハラ(若葉竜也)

葉子の年下の恋人。カメラマンのアシスタント。テルコとは、惚れた弱みで相手の言うことは何でも受け入れてしまう互いの恋愛体質に共感する。

塚越すみれ(江口のりこ)

守の前に現れた個性的で自由人なタイプの女性。もうすぐ35歳。

テルコの上司(片岡礼子)

葉子の母:(筒井真理子)

見どころや撮影秘話

・追いケチャップは成田凌のアドリブ

マモルがテルコをうしろからハグし、指でケチャップを食べさせるイチャイチャシーンは成田凌さんのアドリブだったそうです。やってるうちにテンションが上がって、そこにケチャップがあったから使ったそうですよ笑

お風呂のシーンのテルコが可愛すぎる!

テルコとマモルが一緒にお風呂に入るシーンで頭を洗ってもらうテルコの照れっぷりが可愛すぎます!成田さんは「照れてんな~」って思いながら、髪を立てて遊んでいたそうです。

・宣伝ポスターのシーンがない

映画を観ると少し驚くのが、ポスターに映っているカットのシーンがないことです。二人がパーティーで出会った帰りヒールの足が折れておんぶするというシーンを撮影しましたが、カットしたとのことです。

そして、ポスターの写真とキャッチコピー「全部が好き。でもなんでだろう、私は彼の恋人じゃない」のミスマッチさを演出しています。

・一言じゃ言いあらわせない、登場人物の関係性

「付き合ってください」「はい」という儀式をスルーした結果、なんとなくずっと片思いのまま、バランスの悪い関係のままで進展してしまうことはよくあります。お互いに好意はないが、さみしい時に側にいてもらう関係、恋人にはしたくないが、かといって友達では到底しないことをする関係、など。

「愛がなんだ」にはそんな微妙な関係の男女が、少しずつ形を変えながら繰り返し出てきます。

・テルコの同一化願望

「マモルになりたい」、とテルコは思い、マモルがやりたいと言っていたことを実践していきます。

テルコはどうしてマモルになりたいのかは私達には全然伝わりませんが、今泉監督はわざと描写してないと思います。

好きな相手のことは、その人のステータスや客観的な評価問わず、何もかも魅力的に見えて、憧れることは少なくありません。そんな素敵な人の真似をして、自分も同じように魅力的な人間になりたいと、テルコはどこかで思っているのかもしれません。

https://www.pintscope.com/interview/kishii-narita-fukagawa-wakaba/

感想・口コミ

テルコの、「なんでも言ってくれていいんだよ。あれこれ頼んでくれると、やることあって逆に助かるの。遠慮とか気遣いとかしなくていいから、私に関しては」という台詞に共感しました。
「いるだけでいい」のに、相手の役に立つことをしなければ自分に存在意義がないと思ってしまう。相手の顔色を見て、相手の気持ちを先回りして考えるから、自分の本当の気持ちが言えない。だって、傷つくのが怖いから。言って、傷付けてしまって怒らせて、もう会えなくなるのが怖いから。どうにかして好きな人と繋がっていれば幸せ、という、執着のようにねじれた気持ちを、抱えたことがある人は多いと思います。テルコの言動は、まるで自分を分解して取り出して観察しているような気分になりました。

YouTubeのおすすめ動画に予告編CMが出てきて、気になったのでレンタルしました。
正直に言うと、自分のすべてを犠牲にしても好きな人と一緒にいたいという主人公・テルコには全く共感できませんでしたが、それでも映画の世界観、登場人物たちの思いに引き込まれる内容の作品で、レンタル最終日にもう一度観なおし、さらに返却と同時に原作本も購入してしまいました。

この映画の感想として一番に挙げたいのは、主演でテルコ役の岸井ゆきのさん、仲原青役の若葉竜也さんの「表情の演技」です。
テルコが自分を犠牲にすることにこそ共感できないものの、大好きなマモルから連絡がきたとき、家に誘われたとき、お出かけに誘われたとき等に思わず緩んでしまう表情、マモルに呼び出された先で紹介されるでもなく見知らぬ女を目の当たりにしたときの表情、仲原が自身の思い人である葉子を悪く言われたときの内に秘める怒りの表情、葉子との関係を終えることを決断したときの悲しみを押し殺して笑う顔、写真展に葉子が現れたときの驚きと喜びに満ちた表情・・・。
どれをとっても素晴らしく、セリフがなくとも、説明書きやナレーションがなくともこんなにも感情が表現できるものかと感動しました。

まとめ

相手を一番にしすぎて自分を低く見積もると、それが相手にも伝わって自分と同じように雑に扱われてしまう。逆に自分の気持ちを大切に扱うと、不思議とそれが相手にも伝わって大切に扱ってくれる。

でもそんなのどうだっていい。自分が相手を好きでいられるなら。

というテルコの哲学に共感できるかできないかは別にして、そもそもどうしたら「いい」という状態になるのか。「いい」ってなんなのか?「幸せ」ってこと?「とりあえず現状維持してもいい」ってこと?「地獄だろうと行く覚悟だから別にいい」ってこと? 私達の欲望は幸せだけで満たせる? あるいは刺激的な快感だけで? という問いの数々に正解はないので、結局のところ、自分が納得できるならまわりにとやかく言われようがどういう恋愛をしようが勝手なのだと思えます。多様性と視野が広がる素敵な映画です。